2009年6月3日水曜日

美人の世界にご招待(4)見る人との共同作品

如何に自分を美しく見せるか。
この一念で化粧をします。

自己表現とも言えるでしょうね。

自己はどこからくるのでしょう?
何を表現すればいいのでしょう?

現状に合わせるだけなら美人にはなりませんよ。
その顔では新鮮な息吹を感じさせないからです。

今あるものを越えようとするとき、
進むべきベクトルに合わせた表現するとき、
それが美を感じさせ、
化粧を施したその顔が美人になるのです。

見る人に新鮮な感覚と力を与えるからです。
戦略装置としての顔が美人を作ったときです。

例えば、車のデザインでも同じことが言えます。
最近、車のマスクはつり目が多いですね。
まるで、怒っているように見えるほど、
強烈に個性を強調しています。

女性の化粧番組を見てもそう感じます。

つまり、爛熟して閉塞感の漂う社会にあって、
新しい社会を切り開くのは強烈な個性だからではないでしょうか。

そのことを意識して自己表現である化粧をしたあなたに出会うと、
あなたを見た人が自分の中に同じ求める要素があるのを感じて、
新鮮で新しい息吹を覚えるのです。

このときその人は新しい自分に出会い、
あなたが美人に見えています。

向けられた視線、
漂う表情、
話しかける口元、
美人を作る戦略装置として、
自分の顔を意識したとき、
これら美人要素が有機的に結合して、
美人を仕立て上げるのです。

あなたの顔をとおして、
相手が本当に求めていたものを感じ取るからです。

表情においても同じことが言えるのですよ。

現在にあっては表情を作るベースになるのは、
新しい社会を切り開く強烈な個性なのです。

このベースの上に相手の好みなどを組み立てていくのです。

このベースさえきちんと押さえておけば、
少々の組み立てミスがあっても、
それもまた魅力になります。

あなたは相手の反応を読み取りながら、
新しい魅力ある顔を作り上げる。

そうして作り上げたあなたの顔をとおして、
見た人は自分の内の求めるものに出会い、
あなたの顔に美を感じる。

美人は見る人との共同作品ともいえます。

そのプロセスはラポールコミュニケーションをとおして、
話し合うものが温かい感情を共有しあうことと同じなのですね。

相手の本当に求めるものを組み立てたときが、
戦略装置としての顔が美人を作り上げたときなのです。