2010年5月30日日曜日

ヤノマミ

読売新聞朝刊に「ヤノマミ(国分拓著)NHK出版」の紹介(書評)がありました。

「善悪や規範を超え、ただ真理だけが存在する世界。
見たくもないものを覆い隠し、汚いものを排除し、
その上で善人ぶる私たちの社会の対極にある」
と、河合香織(ノンフィクション作家)が評しています。

なかなか。
われわれの社会の本質を見抜いているようですね。

私は不意に「善人尚もて往生をとぐ、いわんや悪人をや」を思い出しました。

善と悪・・・興味深いテーマですね。

私たちが生きていくには他者―社会との関わりが必要です。
その関わりはコミュニケーションの形を取り、
「自分」はコミュニケーションをとおして生れるのではないかと思います。

他者との関わりから自分が生れ、成長すると思うのです。

でも、他者は現代社会を生きています。
人間性よりも生産性、効率性を最優先しないとやっていけない。
コミュニケーションは当然、生産性、効率性に規定された質となってしまう。

こうしたコミュニケーションからは、
あなたもその人も自分らしい自分から遠ざかるような気になる。

あなたはさびしい、やるせない。

これではたまらない。
あなたはまたもや他者とコミュニケーションを行い、
自分を取り戻そうとする。

しかしながらその場は生産性、効率性に規定されてしまっています。
またしてもあなたは、自分らしい自分から遠ざかるような気になる。

あなたは安心できない。温かい何かが欲しい。

ラポールコミュニケーションはここを考えていきたいのです。

このことについて「ヤノマミ」から大きなヒントを得られるような気がし、
早速、本とDVD(NHK ヤノマミ ~奥アマゾン原初の森に生きる)を手配しました。

鑑賞後、感想を投稿しますね。

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