2012年3月11日日曜日

「応募書類責任廃棄」



就職支援をしていて不可解なことがある。

「応募書類責任廃棄」というものである。


応募書類の要(かなめ)は履歴書であり、

応募者が一生懸命に思いを込めて手書きするものです。


求人側の企業さんなどは履歴書についてこう語る。

「本当に就職したいのなら手書きになるだろう」、と。

「写真も簡易写真ではなく、写真館で撮ったものに限る」、と。

「それらが求人側への誠意である」、と。


なるほど・・・そうですか。

だから、採用に至らなかった応募者へは、

その「誠意のこもった履歴書」をシュレッダーに掛けて廃棄する。

それが採用側の「責任」の取り方なんですね。


想像してみて下さい。

シュレッダーに掛けられるあなたの応募書類。

あなたの誠意、思い、熱意、希望が切り刻まれる悲鳴の音を。

あなたの写真、それはあなたの人格の表象であり、あなた自身。

あなた自身が切り刻まれる有様。

あなたには、そんなむごい仕打ちをされる落ち度など無いのです。

応募先とご縁がなかっただけなんです。


その瞬間、人事担当者はどんな気持ちなんでしょうね。

まさか、優位者感情からの快感?
ほんとうは応募者と求人者は「対等」なんですよ。

何の感情もなくシュレッダー?
不採用のひとは関係ない、ひととは思ってないから。


ところで、「履歴書」は誰のものでしょうか。


採用に至らなかった場合は応募者のものであり、

返却することが求人側の「責任」の取り方だと思います。


「責任廃棄」という「責任」の取り方が増えている企業を思うとき、

最近の企業モラルの低下を心配します。


一生懸命に書いた応募書類をシュレッダーに掛けるな!

応募者の誠意には誠意で応えよ!

こんなこと小学生にでも分かることなんです。


不採用の方への対応の仕方に企業の「本性」が現われる、と思います。


応募書類は誠意と「責任」をもって応募者に返却するのが筋です。


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