2008年7月21日月曜日

【ひとこと】メラビアンの法則に異議あり!

メラビアンの法則に異議あり! 

コミュニケーション関連の本やセミナーなどで、
アメリカの心理学者アルバート・メラビアンの3Vの法則がよく引用されます。
  コミュニケーションにおける伝達力
   視覚情報(Visual) 55%
   聴覚情報(Vocal)  38%
   言語情報(Verbal)  7%
コミュニケーションでは言葉で伝えられるのは7%に過ぎなく、
それよりも高い伝達力を持つ表情や目線、声音などの非言語情報が大切である、というものです。

ある意味、正しいようにも思えます。
例えば、デート中の恋人の甘い会話などには当てはまるかも知れませんね。
実のところ、彼らは言葉よりも行為を必要としているのですから。

しかし、通常の“おしゃべり”や会話で「言葉で伝えられるのは7%」
と言われてもどこか納得できないですよね。

先日の公民館での仕事のこと。
点字サークルの人が部屋の利用のことで窓口に来られました。
その人とちょっと雑談をしていたのです・・・
視覚障害のある人は風の音や匂い、
手で触れた感触など視覚以外の感覚が鋭くなり、
目が見える人が気づかない世界を知ることができる。
目が見える人は見ることに頼ってしまい、
大切なものが見えないこともある、などなど。

余談ですが、このとき私がかなり喋ったと思います。
聞くことよりも喋るほうに傾きましたが、
その人とラポールが形成されていたと思います。
この点のコミュニケーションのあり方のついては、
ラポールコミュニケーション・スキルで述べたいと思います。

さて、メラビアンの法則が正しいとすれば、
視覚障害のある人とのコミュニケーションは、
最初から視覚情報55%の伝達力を失っていることになり、
聴覚障害のある人との場合は聴覚情報38%を失っていることになります。
しかし、現実にはそんなことはありません!

また、日常的に見てもパソコンやケータイでのメール、
つまり言語情報のみでコミュニケーションが完結したり、
手紙などは対面では伝えにくい気持ちさえ伝えることができます。
それなのに、言語情報には7%しか伝達力がないなどとは、
事実に照らしても信じられません。

でも、メラビアンの法則は結構、みんなに信じられているのですよ。
私にはメラビアンの法則よりも、
それが疑いもなく信じられることが信じられません。
現実の世界で実際のコミュニケーションをしていて、
なぜ、疑問が湧かないのでしょうか。
一体、何を見ているのでしょうか。

今の子どもは「指示待ち」で自分で考えない、と言われますが、
もし、メラビアンの法則を鵜呑みにして自分で考えないとしたら、
今の子どもの「指示待ち」を嘆くことができるでしょうか。

私は現存するコミュニケーション・スキルについても、
鵜呑みにせず、一度、自分の頭で考えて欲しいのです。

最後に・・・
メラビアンの法則に疑問をもって調べていたら、
ネットに明解な答えがありました。でも、
これもあなたが考えてあなたが判断してくださいね。
http://www2u.biglobe.ne.jp/~hiraki/d74.htm

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